労務ニュース

看護休暇・介護休暇の時間単位取得が開始に!

1gatutop.jpg看護休暇・介護休暇の時間単位取得が開始に!
 ~ 育児・介護休業法の改正 ~

育児・介護休業法が改正となり、1月1日より施行となりました。
育児や介護を行う労働者が、看護休暇や介護休暇を柔軟に取得することができるよう、時間単位の取得が認められます。


◆ 看護休暇と介護休暇・・・??     

 今回の改正で変更となったのは、「子の看護休暇」と「介護休暇」です。育児休業、介護休業については従来のままとなります。

☆ 子の看護休暇             

 小学校就学の始期に達するまでの子を養育する労働者は、その事業主に申し出ることにより、一の年度において5労働日(その養育する小学校就学の始期に達するまでの子が二人以上の場合にあっては10労働日)を限度として、負傷し、若しくは疾病にかかった当該子の世話又は疾病の予防を図るために必要なものとして厚生労働省令で定める当該子の世話を行うための休暇(以下「子の看護休暇」という)を取得する子の看護休暇ことができる(育児介護休業法第16条の2)。


☆ 介 護 休 暇            

 要介護状態にある対象家族の介護その他の厚生労働省令で定める世話を行う労働者は、その事業主に申し出ることにより、一の年度において5労働日(要介護状態にある対象家族が二人以上の場合にあっては10労働日)を限度として、当該世話を行うための休暇(以下「介護休暇」という)を取得することができる(育児介護休業法第16条の5)。
看護休暇、介護休暇の年度については、事業主が特段の定めをする場合を除いて、4/1~3/31となっています。どちらもあまり取得実績がない企業が多いかもしれません。なぜかと言うと、どちらも『休暇(休み)を取得させるのは義務だけど、無給でも良い』となっており、多くが無給です。このため、有給休暇がある労働者は有給休暇取得を優先させることが多いためです。

 今までは一日もしくは半日単位での取得となっており、さらに1日の所定労働時間が4時間以下の労働者は対象外でした。これが、時間単位での取得が可能となり、所定労働時間が4時間以下の労働者も取得出来るように改正されました。

ただし、以下の労働者については労使協定で除外することが出来ます。

1. 雇用期間が6ヶ月未満の労働者
2. 週の所定労働日数が2日以下の労働者
3. 時間単位で看護休暇、介護休暇を取得することが困難であると認められる業務に従事する労働者(ただし、この場合でも1日単位での取得は可能です)

《例》・国際路線等に就航する航空機において従事する客室乗務員等
   ・長時間の移動を要する遠隔地で行う業務等で、時間単位の休暇の取得後や取得
    前の勤務時間では処理することが困難な業務
   ・流れ作業方式や交代制勤務による業務であって、時間単位の休暇の取得者を勤
    務体制に組み込むことによって業務遂行することが困難な業務


☆ 勤務途中で休暇はできる・・・?!   

kurumakocomo.jpg 就業時間中に休暇を取得し、また就業に戻って再び勤務するいわゆる「中抜け」については、法律上は原則「なし」となっています。このため始業、または終業の時間にくっつけて取得することが考えられ、これは半日単位での取得と同じです。ただし、指針では中抜けでの取得を認めることができるよう企業側に配慮を求めています。
 また、もともと中抜けを認めていた場合は、この改正にあわせて中抜けなしとすることは不利益な労働条件変更となるため注意が必要です。


☆ 両立支援等助成金           

 法的には無給の看護休暇・介護休暇ですが、有給での看護休暇や介護休暇制度を導入し、実際に取得した労働者が出た場合など要件を満たした場合には、「両立支援等助成金」が申請できます。
職場復帰後支援コースでは、制度導入時に285,000円(一度のみ)、制度利用時に1,000円×利用時間(1年度200時間を上限とし、最初の支給申請から3年以内に5人)、介護離職防止支援コースでは、1人利用につき285,000円(1年度5人まで)など...。
今回の改正の背景としては、女性活躍推進のため、子育てと仕事の両立についてさらに柔軟に対応するためと、介護離職防止があります。特に近年増加している認知介護の場合、突発的な対応を余儀なくされることもあり、さらに症状の変化に応じたケアプランの見直しや相談を行うことが必要不可欠ですが、こうした相談は1日や半日まで要しないことも多く、時間単位の取得の必要性が検討され、今回の改正となりました。

 

◆ くるみんマーク、えるぼしマーク・・・??  

 今回の改正のように、政府は女性活躍推進や育児・介護離職防止のため、様々な施策を今後も打ち出していくと予想されますが、現在も労働環境改善に努めている企業を認定する制度があります。それが、『くるみん認定』と『えるぼし認定』です。


☆ くるみん認定・プラチナくるみん認定     

 kurumin.jpg次世代育成支援対策推進法により、常時雇用する労働者が101人以上の企業は「一般事業主行動計画」を策定し、外部へ公表、労働者へ周知、労働局への届出が義務となっています(100人以下の企業は努力義務)。
 この行動計画に定めた目標を達成したなど、一定の基準を満たした企業は申請することにより、くるみん認定を受けることができます。令和2年11月末時点で約3,476社が認定を受けています。
 くるみん認定を受けると、くるみんマークを名刺やHP等に使用することができ、社内にも、求人の際にも子育てサポート企業としてアピールすることが出来ます。また、総合評価落札方式や企画競争により公共調達を実施する場合に加点評価等があります。
 くるみん認定を受けた企業が、さらに高い水準の取り組みを行い、一定の基準を満たすと、『プラチナくるみん認定』を受けることが出来ます。
 行動計画は、企業それぞれの現状やニーズを把握し、それを踏まえて策定するものですが、認定には一定の基準があり、なかなか高いハードルとなっています。

・計画期間中、男性従業員のうち育児休業等を取得した者が1人以上いること
・計画期間中、女性従業員の育児休業等取得率が70%以上であることなど
  ※それぞれ労働者300人以下の場合は特例あり


☆ えるぼし認定・プラチナえるぼし認定     

elboshi.jpg 女性活躍推進法により、301人以上の企業は「一般事業主行動計画」を策定し、外部へ公表、労働者へ周知、労働局への届出が義務となっています(令和4年4月1日より101人以上の企業へ拡大予定)。

くるみん認定と同じく、行動計画に定めた目標を達成したなど、一定の基準を満たした企業は申請することにより、『えるぼし認定』を受けることができます。令和2年11月末時点で約1,181社が認定を受けています。また、さらに高い水準の取り組み、基準を満たすと、『プラチナえるぼし認定』が受けられます。
こちらもくるみん認定と同じく、えるぼしマークを企業PRに使用することができます。また、公共調達の加点評価のほか、日本政策金融公庫の「働き方改革推進支援資金(企業活力強化貸付)」を通常よりも低金利で利用できます。
認定には、「採用」「継続就業」「労働時間等の働き方」「管理職比率」「多様なキャリアコース」の5つの評価項目があり、全ての項目を満たせば3つ星、3~4項目を満たせば2つ星、1~2項目だと1つ星の認定となります。
 今回の育児介護休業法の改正にあわせ、さらなる労働環境の整備を行い、『くるみん認定』、『えるぼし認定』を受けてみることを検討されてみても良いかもしれません。

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