労務ニュース

テレワークうつの正体...??

 新型コロナウイルスの感染症対策として、テレワークを導入した・する企業が増えています。そんな中、NHKが「テレワークうつ」の特集を組みました。このほか、コロナ離婚、コロナDV等といったワードも生まれ、テレワークでのストレス軽減は、新型コロナウイルスの終息がまだ見えない今後の重要課題のひとつと言えます。
今月号では、テレワークうつの正体や、いかにテレワークうつを防ぎ、業務効率をあげられるテレワークとしていくのかを特集します。

◆ テレワークうつの正体...?? ◆
テレワークでの最大のメリットは「通勤をしなくても良い」ということになります。通勤しないことで、通勤時間の削減ができ、満員電車等での精神的・身体的負担(通勤による感染リスクも軽減)が軽減できます。もしWeb会議等もない日であれば、極端な話し、着替えすらしなくても仕事ができてしまいます。テレワークを導入したことで、これらの時間の制約や負担軽減により、いつもより快適に過ごし仕事をしていた人もいる一方、うつとなってしまう人も多く、「テレワークうつ」について特集が組まれたりしています。本来なら会社にも労働者にとってもメリットがあるはずのテレワークですが、この「テレワークうつ」の正体は一体何なんでしょうか? 

・自宅で仕事をすることによる疲れコロナうつの正体?
・孤独感
・仕事と仕事以外の切り分けが難しい
・長時間労働
・運動不足
・不規則な生活

これらが主な原因と考えられています。ひとつひとつは大したことはなくても、要因が複数重なると、うつ状態になりやすく、これがテレワークの課題のひとつと言えます。
では、テレワークうつを防ぎ、業務効率があがるテレワークとするために、どんなことに注意すれば良いのでしょうか?


◆ テレワークでの作業環境を整える...! ◆

 自粛要請でテレワークが突如始まったときは、緊急事態にありがちな一種の高揚感があり、初めてのテレワークになんとか対応しようと頑張っていた緊張感が知らず知らずのうちに疲れとして溜まってしまう...。 実は自宅はもともと「くつろぐため」の工夫がされており、照明一つとってもオフィスとは違うのです。くつろぐための照明では、仕事をするための明るさが足りず、仕事を続けていくと疲労の原因ともなります。

厚生労働省が示しているガイドラインによると、

 ○部屋 設備の占める容積を除き、10㎥以上の空間。
 ○照明 机上は照度300ルクス以上とする。
 ○窓  窓などの換気設備を設ける、ディスプレイに太陽光が入射する場合は窓にブラインドやカーテンを設ける。
 ○椅子 安定していて、簡単に移動できる。座面の高さや傾きを調整できる等
 ○室温・湿度 気流は0.5m/s以下で直接、継続してあたらず、室温17℃~28℃。
     相対湿度40%~70%となるよう努める。

 ○PC ディスプレイは照度500ルクス以下で、輝度やコントラストが調整できる。
     キーボードとディスプレイは分離して位置を調整できる。
     操作しやすいマウスを使う。
 ○机  必要なものが配置できる広さがある。
     作業中に脚が窮屈でない空間がある。
     体型にあった高さである、または高さの調整ができる。

 これらは、全て整えることが必須ではなく、テレワークを行う労働者に労働安全衛生の基準と同等の作業環境になるよう助言を行って下さい、というものです。テレワーク環境の整備
 近い環境とするための備品の購入補助や、自宅から近いサテライトオフィスの提供など、できる支援からでも手を付けられると労働者のモチベーションアップに繋がります。


◆ オンラインミーティング、オンラインランチタイム...?? ◆

 普段オフィスでは仕事に集中していても、電話がかかってきたり、上司や同僚等に報連相を行ったり、ちょっとした雑談があったりします。あまり意識していないことですが、これがコミュニケーションとなったり、リフレッシュとなったりしていたのです。 
ところが、テレワークとなった途端、連絡は専らメール、黙々と作業し、気が付けば一日誰とも話しをしていない...ということも。家族がいれば誰とも話しをしないことはなくなりますが、仕事上でのコミュニケーションは確実に減ります。聞きたいこと、知りたいことをすぐに確認できないもどかしさもあります。特に今までチームとして動いていたような場合、急にひとり放り出されたように思い、「孤独感」を募らせてしまうことがあります。

 孤独感は、テレワーク中の大きな課題としてあげられています。これを解消するために、業務ではないオンラインミーティングや、オンラインランチタイムが注目されています。小さい子供がいる家庭など、逆にオンラインランチタイム自体がストレスとなってしまうこともありますので、全員参加ではなくとも、個々が自由に参加でき、他者と繋がりがあると実感できる場があると、孤独感は軽減されるようです。
 また、完全テレワークではなく、週1や月3回など、オフィスに出勤し、仕事の進捗等について確認する日を設けている企業もあります。
 まだ仕事に慣れていない新入社員、上司の指示で仕事をすることが多い社員等は特にフォローが必要です。


◆ 規則正しい生活が業務効率をあげる...! ◆

 通勤がないテレワークではどうしても運動不足になりがちです。運動習慣のない人でも、通勤での階段の上り下り、オフィスまでの徒歩、ランチでの外出、取引先への訪問...と運動していないように思っても案外動いています。これがテレワークとなると自宅から一歩も出ない(新型コロナウイルス感染防止にはとても重要ですが)こともあります。またフレックスであればいつでも仕事ができる気楽さや、勤務時間がオフィスと同じであっても、始業ギリギリまで寝ていられる等の解放感から、不規則な生活や食生活に陥り、結果昼夜逆転となってしまったり、誰も注意する人がいないため昼間から酒を飲み、アルコール依存症になってしまうこともあるのです。
 こうなるとせっかくのテレワークは意味がありません。

 対応としては、やはり規則正しい生活と休憩の上手な使い方が有効です。
 テレワークでも始業・休憩時間・終業時間を決めてしまうというやり方です。もともとオフィスと同じ始業等の時間の場合は、自分の起床時間や食事の時間、寝る時間などを決めると良いでしょう。もちろん自分でしっかり仕事の調整ができる人に強制することはありません。
 運動不足解消に、1時間に1回は動くことを意識する、簡単な筋トレやストレッチを行う、朝や終業後など人の少ない時間に散歩に行くことなどが推奨されています。規則正しい生活が仕事効率を上げる
 また、食事のバランスも大切です。面倒だからと毎日カップラーメンでは体はもちません。主食以外に野菜やたんぱく質をしっかり摂ることが体の抵抗力を高め、新型コロナウイルスの感染予防にも繋がります。


せっかくのテレワークです。自宅にいるメリットを活かし、好きな音楽を流しながら、気に入ったアロマを焚きながら、合間時間で家事をしながら、疲れたらストレッチや短時間の昼寝もいいでしょう。リラックスすることで仕事の効率アップも図れます。
労働者の私生活まで管理しなさい、ということではなく、困っている労働者がいた場合に様々な対応方法や環境整備について会社がアドバイスしてくれること自体が、労働者の安心にも繋がり、重要なことなのです。来月も引き続きテレワークでの注意点を特集していきます。

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