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通勤時間の意義? はたらく百景

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通勤時間の意義?

 NHKの国民生活時間調査(2015年)によれば、勤め人の往復の平均通勤時間は79分(片道換算で40分弱)ということです。職住分離から職住近接へとか、自転車通勤の勧め、住居の都心回帰などが近年ささやかれていましたが、現実的にはこの通勤時間のデータは1995年~2015年の20年間(調査は5年おき)でほとんど変化がなく、通勤の時短は進んでいません。
 コロナ禍でリモートワークが広く浸透するなか、この「往復79分」の持つ意味が改めてクローズアップされています。実働時間にも拘束時間にも含まれない、疲労が伴うこの時間は、労働者が有無を言わさず負担させられるコスト(もちろん金銭的コストは補填されますが)のようなもので、無意味ではないか、と。通勤のない暮らしの快適さを、通勤時間の意義改めてしみじみと感じている人も多いかもしれません。しかし現実にはそう単純ではない、という調査データもあります。例えばアットホーム株式会社が2018年に一都三県在往者の20~30代の会社員(賃貸住宅に1人暮らしの電車通勤者)に行った調査で、「理想の通勤時間」(片道)で20分以内と答えた人は全体の3割未満にとどまっています。同種の別の調査を見ても、職往が近すぎるのは必ずしも歓迎されていません。
 本来は心の安らぎの源泉となる空間で、オンビジネスモードを強いられることが疲労感につながるというホームワークの弊害を、最近あちこちで耳にします。通勤は、オンとオフとの境界にある、しかし自分だけで完結できる時間。そう考えれば、「全く無駄な時間」とは言えないのではないでしょうか? 自己研鑽、仕事の準備から休息まで、いくらでも「意味のある時間」になり得ます。もちろん、モバイル端末にも触れられないほどの猛烈な混雑はご免こうむりたいものですが。

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