労務ニュース

今月の相談 インターンシップ期間中のケガヘの対応

労務のお悩み相談室 Q & A

質  問
 今年度から新卒採用戦略の一つとして、大学や専門学校のインターンシップの受け入れを検討しています。
 このインターンシップの受け入れ期間中に、仕事に慣れていない学生が業務上でケガをした場合には、そのケガに対して労災保険で対応できるのでしょうか。受け入れ側の企業責任は、どうなるのでしょうか。

解 説
 インターンシップとは、学生が在学中に就業体験を行うことをいい、文部科学省や就職情報サイトの調査によれば、導入企業および参加学生は年々増加しています。
 このインターンシップ期間中の学生に業務上または通勤途上の災害が生じた場合の補償については、その学生が労働者と見なされるか否かで異なります。
 労働基準法上、「労働者とは、職業の種類を問わず、事業又は事務所に使用される者で、賃金を支払われる者」(第9条)をいい、この「労働者」に該当する者に生じた業務上または通勤途上の災害に対しては、労災保険から必要な保険給付が行われます。この点、インターシップに関して、通達では「一般に、インターンシップにおいての実習が、見学や体験的なものであり使用者から業務に係る指揮命令を受けていると解されないなど使用従属関係が認められない場合には、労働基準法第9条に規定される労働者に該当しないものであるが、直接生産活動に従事するなど当該作業による利益・効果が当該事業場に帰属し、かつ、事業場と学生の間に使用従属関係が認められる場合には、当該学生は労働者に該当するものと考えられる」(平成9.18基発第636号)としています。 したがって、インターンシップ期間中の学生であっても、アルバイトなどのように最低賃金額以上の賃金が支払われている、または労働契約が締結されているなど、その実態から労働者とみなされる場合には労災保険法の保護を受けることができます。

 一方、高等学校や大学の正課または課外活動としての実習と位置づけられている場合には、労働者とみなされず、実習期間中の災害に対しては、学生自らが学校を通じて学生教育研究災害傷害保険(契約者:公益財団法人日本国際教育支援協会)への加入で対応する必要があります。インターンシップ・教職資格活動等の賠償保険などがあり、インターンシップや介護体験活動、教育実習、保育実習、ボランティア活動時の事故による傷害に対応しています。
 なお、学生の就業体験や実習を受け入れる会社には、学生に対する職場における安全配慮義務があり、就業体験中に生じた事故に対して会社の過失が認められれば、損害賠償義務が生じることがあります。民間保険会社の傷害保険などへの加入も検討すべきでしょう。


  \今月のポイント/
 学生が労働者とみなされれば
労災保険法の保護が認められます

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