労務ニュース

採用に悪影響をおよぼす風評被害対策

労務のお悩み相談室 Q&A

今月の相談

 【 質 問 】
会社の業績もやや上向きで人手不足なので、新年度の4月に求人をしようと思っています。まず、会社のホームページにも求人案内を掲載しようと思い、インターネットで自社を検索したところ、転職サイトや掲示板サイトに当社に対する事実無根の誹訪中傷が書き込まれていました。このような情報は採用活動に大きなマイナスです。どのように対応した方がよいでしょうか。


 【 回 答 】
 今の時代は、ネット社会です。就職または転職するにあたっては、求人企業の情報を得るためにインターネットで調べるのが当たり前です。御社のホームページはもちろんですが、転職サイトや、掲示板、口コミサイトなどには、会社の悪い評判や評価が氾濫しており、求職者はこうしたサイト情報を確認してから応募するものです。そのため、ネット上に根も葉もない悪評や中傷が掲載されてブラック企業的な風評被害を被ると、応募者がまったくないなど、採用に悪影響をおよばします。

 風評被害の発信元として多いのは、退職者、在職従業員、応募不採用者などです。会社と揉めて辞めた、処遇についての会社への不平・不満やハラスメント、面接で嫌な対応をされたなどの理由で、感情的に根拠のない悪評を書き込むといったものです。
 風評被害にあった場合にはそれを早く消したいものですが、サイト管理者に削除依頼や投稿者を特定する発信者情報開示請求をしても、根拠や証拠がないと困難な場合が多いようです。こうした場合には早めにその分野に詳しい弁護士に相談し、裁判所手続きにより削除などの仮処分を依頼することになります。悪質な事実無根の風評についてはこうした手続きにより投稿者を特定し、刑事告訴(名誉棄損罪、侮辱罪、業務妨害罪など)や民事上の損害賠償請求を行うことも検討しなければなりません。

 これが在職従業員である場合には、就業規則に基づき何らかの懲戒処分をしなければならないことにもなります。もっとも重い場合には懲戒解雇となります。処分の種類・程度については、投稿内容や会社の被害によって判断しなければなりません。不採用者や退職者からの風評も困りますが、まず防ぐべきは、この在職従業員からの風評です。そのためには、サービス残業の撲滅、適正な労働時間管理、ハラスメント防止など、労務管理の体制を整えることが必要です。そのうえで内部通報窓口を設置するなどにより、問題が発生した場合にできるだけ素早く社内で解決できるようにします。

 次に、求人応募者の面接にあたっては、横柄な面接態度をとったり、必要以上に個人的なこと・を聞いたりせず、不快な印象を与えないことです。退職者に対しては退職時において、抑止策として守秘義務違反や信用失墜行為をしないことなどについての退職時誓約書の提出を求めることも有効でしょう。

\今月のポイント/
従業員や退職者、応募不採用者からの風評被害に遭わないための労務管理対策を整えましょう。

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