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中小企業の「働き方改革」で国に要望 ほかニュース

★ 中小企業の「働き方改革」で国に要望   -厚労省検討会で社労士が資料提出

 厚生労働省の有識者検討会は11月7日会合を開き、働き方改革における中小企業・小規模事業者特有の課題や対策について議論を行いました。
 会合では、外部有識者として各地域から数名の社会保険労務士も参加し、中小企業が抱える問題点やそれに対する指導・助言の内容、および国への要望などの資料を提出しました。
 長時間労働の要因については、
① 人手不足、
② 業務の属人化(特定の従業員に仕事が偏るなど)、
③ マネジメント不足・業務プロセスの問題、
④ 意識の問題(社内に定時で帰りずらい雰囲気があるなど)、
⑤ 取引関係(競争の激化、過度なサービスの提供など)
が具体的な問題点とともに挙げられました。

 これらに対する社労士の指導・助言としては、
① 介護離職など不本意な離職の防止のため、多様な働き方のメニューを用意し、気兼ねなく働けるような制度を導入する、
② 仕事の見える化、マニュアル化を行い、他の人でもできるよう多能工化に向けた研修を行う、
③ 仕事の棚卸と業務の再配分や取捨選択、残業の事前承認制、変形労働時間制などの柔軟な働き方の導入を行う、
④ 長時間残業する人ではなく、限られた時間の中で成果を出そうと努力する人を正当に評価する。経営者や上司から帰宅を促す、
⑤ 取引上の一定の配慮(長時間労働となる発注、担当者が1人ではないことなど)について、役員が取引先に対し理解を得る、
などが示されました。

 また、これらの状況を踏まえ、国に対する要望として、経営と労務管理の両面から、「働き方改革」を進める中小企業に対する助言・支援や、時短に効果のある設備投資への助成金拡充、業務効率化により働き方改革を進めようとする企業への融資などの支援を働きかけました。
 検討会では、今後も議論を重ね、中小企業・小規模事業者における「働き方改革」実現に向けた具体的な対策をまとめることとしています。

★ 障害年金の時効は障害発生から開始   -最高裁で原告敗訴が確定

 交通事故で左脚を切断した札幌市の男性(67歳)が、申請した障害年金について5年の時効を理由に1部しか支給されなかったのは不当として、不支給分約2,700万円の支払いを国に求めた訴訟の上告審判決で、最高裁は10月17日、年金を受ける権利の時効は障害の発生から進行するとの判断を示し、男性の上告を棄却しました。
 年金を受ける権利は、権利が発生してから5年を経過したときは、時効によって消滅すると法律で定められていますが、訴訟では、いつの時点から時効が進行するかが争われていました。昭和45年6月に事故にあった男性は平成23年6月に障害年金を申請しましたが、申請から5年さかのぼった分しか支給されませんでした。

★ 中小企業、66.1%が賃上げ実施   -中小企業の雇用状況に関する調査

 経済産業者はこのほど、「中小企業の雇用状況に関する調査」の集計結果を取りまとめました。
 平成29年度に正社員1人あたりの平均賃金を「引き上げる、または引き上げた」と回答した中小企業は66.1%で、前年度を7.1ポイント上回る結果となりました。
 賃金の引上げ方法(複数回答)としては、「月例給与の引上げ」を実施した企業が92.0%(前年度91.3%)、「賞与・一時金の増額」が24.9%(同23.7%)となっています。
 引上げの理由(複数回答)としては、「人材の採用・従業員の引き留めの必要性」が最も多く49.2%、次いで「業績回復・向上」が34.3%、「他社の賃金動向」が21.6%となっています。

★ 夏季賞与、0.4%増加   -毎月勤労統計調査の特別集計

 厚生労働省が11月7日に発表した毎月勤労統計調査の特別集計によると、従業員5人以上の事業所で支給された今年の夏季賞与は1人平均36万6,502円となり、前年と比べて0.4%増加したことが分かりました。
 事業所規模別でみると、5~29人の事業所では26万7,386円(前年比2.0%増)、30~99人では32万6,080円(同3.6%増)、100~499人では42万437円(同0.6%減)、500人以上では63万1,353円(同2.8%減)となっています。


★ ハラスメント対策マニュアルを公開   -厚労省ホームページ

 厚生労働省は「職場におけるハラスメント対策マニュアル」と社内研修資料「職場でのハラスメントの防止に向けて」をホームページ上で公開しました。
 法改正により、平成29年1月から新たに妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメントについても防止措置を講じることが事業主に義務付けられたことで、従業員への周知徹底と必要な防止措置の実施がさらに重要となっています。
 マニュアルではハラスメントヘの対応事例なども掲載され、ダウンロードができる社内研修資料では、各企業の就業規則や相談窓口を記入して自社の研修に活用できるページも設けられています。

 ホームページのアドレスは
 http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000137178.html

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