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海外に赴任すると介護保険の適用はどうなるか?

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◆ 介護保険の被保険者 ◆
 介護保険制度は、保険料を主な財源として、介護が必要な人が適切な介護サービスを受けられるように支えるしくみをいいます。
 介護保険の被保険者は、国内の市区町村に住所を有する65歳以上の人(第1号被保険者)と、40歳以上65歳未満の医療保険加入者(第2号被保険者)に分けられます。第1号被保険者は、原因を問わずに要介護認定または要支援認定を受けたときに介護サービスを受けることができ、第2号被保険者は、加齢に伴う疾病(特定疾病)が原因で要介護(要支援)認定を受けたときに介護サービスを受けることができます。
 職場で健康保険に加入する第2号被保険者の介護保険料は、健康保険の保険料と一体的に徴収され、原則として、被保険者と事業主で2分の1ずつ負担することになっています。

◆ 国外居住者の適用除外 ◆
 介護保険の運営主体(保険者)となっているのは、市町村および特別区です。その介護保険に加入する被保険者は、国内の市区町村に住所を有する人ですので、被保険者が国内の市区町村に住所を有しなくなった場合は、介護保険の適用が除外され、介護保険料の負担もなくなります。
 職場の健康保険と同時に介護保険に加入している被保険者が海外赴任となり、日本国内から外国へ転居した場合には、事業主を通じて健康保険の保険者(協会けんぽ加入者は日本年金機構)に「介護保険適用除外等該当届(*)」を提出します。この場合、国外に転居したことが証明できる書類(住民票の除票)を添付することが必要です。
 反対に、海外赴任で外国に居住していた人が日本に戻って国内に居住するようになり、職場の健康保険と同時に介護保険の被保険者に該当することになる場合は、「介護保険適用除外等非該当届(*)」を提出する必要があります。
(*)名称は保険者によって異なる場合があります。

◆ 介護保険料の扱い ◆
 前記の届出により、国外に居住していた期間は、介護保険料(本人および事業主負担分)は徴収されません。ただし、健康保険組合に加入の場合、組合独白の規約によって、介護保険の被保険者が海外に赴任し、居住したときでも、その人の被扶養者(40歳以上65歳末満)が引き続き国内に居住する場合には、海外赴任した人を特定被保険者として介護保険料を徴収し続けることがあります。

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