労務ニュース

元請会社から従業員名簿の提出を求められたら

      -トラブル回避の対応術

【 質 問 】

 当社は元請会社での構内作業を請け負っていますが、このたび安全管理のため、元請から作業に従事する当社従業員の名簿の提出を求められました。
 住所などの個人情報も含んでいますが、本人に断らずに提出しても問題はないでしょうか?

【 解 説 】

◆ 個人情報保護に関するガイドライン ◆
 雇用管理に関する個人情報については、「個人情報保護法」に基づくガイドライン(「雇用管理分野における個人情報保護に関するガイドライン」平成24年厚生労働省告示第357号)において、事業者が適切に取り扱うように求められています。
 同ガイドラインは、顧客情報や従業員情報など、あわせて5千人分を超える個人情報を事業活動に利用している事業者が対象となっていますが、5千人分を超えない個人情報を利用している事業者も、個人情報の取扱いをめぐるトラブルを防止するために、同ガイドラインを参考にして取り組むことが望まれています。

◆ 個人データの第三者への提供 ◆
 氏名や住所、電話番号など特定の個人を識別できる情報をデータベースなどから記憶媒体にダウンロードしたり、紙面に印刷したりしたものを「個人データ」といいます。
 事業者は、法令に基づく場合や、生命、身体または財産の保護のために必要があるなど一定の場合を除き、原則として、あらかじめ本人の同意を得ないで、こうした個人データを第三者に提供してはならないとされています。
 しかし、本人の求めに応じてその本人が識別される個人データの第三者への提供を停止することとしている場合であって、以下の4項目をあらかじめ本人に通知し、または本人が容易に知り得る状態に置いている場合には、本人の同意を得なくても個人データを第三者に提供できるものとされています。(いわゆる「オプトアウト」といいます)

①第三者への提供を利用目的とすること
②第三者に提供される個人データの項目
③第三者への提供の手段又は方法
④本人の求めに応じて当該本人が識別される個人データの第三者への提供を停止すること

 この場合の「本人が容易に知り得る状態」とは、継続的な方法により、本人が知ろうとすれば、時間的にもその手段においても簡単に知ることができる状態をいいます。
 たとえば、本人が定期的に閲覧すると想定されるウェブ両面において、継続的に掲載する場合や、企業内に広く頒布されている刊行物において、定期的に掲載する場合などがその状態にあるものとされます。
 今回のケースも、原則として個々に同意を得れば問題はありませんが、前記の4項目について、直接通知するか、または容易に知り得る状態に置いてあれば、同意は得なくても良いことになります。

◆ 第三者提供に当たっての留意事項 ◆
 また、個人データの第三者への提供に当たっては、提供先に対して、漏洩や盗用(目的外の利用を含む)をしないこと、バックアップ以外の複写などをしないことを通知するとともに、個人データの保管期間、管理方法、利用目的達成後の個人データの処理(返却または提供先における破棄・削除)の方法を明確にすることが求められています。

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