労務ニュース

「青少年雇用機会確保指針」改正のポイント

新卒応募枠の3年以内既卒者への拡大

 2008年秋の「リーマンショック」以来、国内の雇用情勢は最悪期は脱したとはいえ、国内企業は人件費の抑制が引き続き大きな課題となっていて、正規雇用者の採用を控えるなど、新卒者の就職環境は依然として厳しい状況にあります。
 このため、雇用対策法に基づいて厚生労働大臣が定める「青少年雇用機会確保指針」が昨年11月に改正され、将来のある若者が就職のスタートラインに立てるよう、少なくとも卒業後3年間は新卒枠での応募受付を行うことなどが追加されました。改正された指針の概要は次のとおりです。


■ 指針第2:事業主が青少年の募集及び採用に当たって講ずべき措置の概要 ■
 青少年の募集・採用に当たっては、就業などを通じて培われた能力や経験について、過去の就業形態や離職状況、学校等の卒業時期等にとらわれることなく、人物本位による正当な評価を行うために、次に掲げる措置を講ずるように努めましょう。
(1)ミスマッチ防止の観点から、業務内容、勤務条件、職場で求められる能力・資質、キャリア形成等についての情報を明示しましょう。

(2)学校等の新規卒業予定者の採用枠に応募できるような募集条件の設定に当たっては、学校等の卒業後少なくとも3年間は応募できるものにしましょう。
 また、学校等の新規卒業予定者等を募集するに当たっては、できる限り年齢の上限を設けないようにするとともに、上限を設ける場合には、青少年が広く応募することができるよう検討しましょう。

(3)学校等の新規卒業予定者等の採用時期については、何らかの理由により時期を逸した青少年に対しても応募の機会を提供する観点から、通年採用や秋期採用の導入等を積極的に検討しましょう。

(4)職業経験が少ないこと等により、青少年を雇人れの当初から正社員として採用することが困難な場合には、若年者トライアル雇用等の積極的な活用により、当該青少年の適性や能力等についての理解を深めることを通じて、青少年に安定した職業に就く機会を提供しましょう。
 また、青少年がジョブ・カード制度を活用して職業能力の開発及び向上を図る場合には、安定した職業に就く機会を提供しましょう。
                              *下線部は追加された部分

■ 既卒者を採用する企業を支援する奨励金もあります ■

◆3年以内既卒者(新卒扱い)採用拡大奨励金
 大学等を卒業後3年以内の既卒者も対象とする新卒求人を提出し、既卒者を正規雇用した場合、正規雇用から6ヵ月経過後に100万円を支給(同一事業主に1回限り)

◆3年以内既卒者トライアル雇用奨励金
  中学・高校・大学等を卒業後3年以内の既卒者を正規雇用へ向けて育成するため、有期雇用し、その後正規雇用へ移行させた場合、有期雇用(原則3ヵ月)期間は1人月10万円、正規雇用移行から3ヵ月後に50万円を支給

◆既卒者育成支援奨励金
  成長分野(環境等)の中小企業の事業主が長期の育成支援が必要な卒業後3年以内の既卒者を有期雇用(3ヵ月のOFF-JT期間を含め原則6ヵ月)し、育成のうえ正規雇用に移行させた場合、有期雇用期間は1人月10万円(OFF-JTに要した費用を1人月5万円を上限として3ヵ月まで上乗せ支給)、正規雇用移行から3ヵ月後に50万円を支給

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